雪が降る中で煙が立ち昇る炭窯が好きだ。
よく聞かれること。
「こんなところにいて寒くないんですか?」
寒くないわけがない。
ちなみにこの日の最高気温は−12℃くらい。
よくテレビなどでみるような炎と対峙して作業するのは白炭の世界の話で私が作る黒炭は一度窯に火がついたら炎を直接見ることはない。
極寒のなかで凍った土と水を溶かしながら窯をいじったり炭を切ったり袋に詰めたりといった立ち仕事が続く。
火入れと窯閉じは徹夜になることも多い。
暖かい作業小屋は今のところなく売り物にならないようなクズの炭で暖をとるか車に避難するのが関の山だ。
ただでさえ冷え性である私にはかなり堪える仕事で、本気で寿命を削っていると感じている。
それでも冬の炭焼きが好きだ。
そんな風に感じるのがこんな景色を目にしたときだったりする。
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