備蓄系youtuberというジャンルがあることを最近知りました。 そちらで私が最初に炭やきの修行をさせていただいたO林業さんの木炭が紹介されO林業さんの木炭の在庫がすべてなくなり3ヶ月待ちの状況になったそうです。 驚くべきはその再生回数です。 たった(?)1万数千回で100件以上の注文が来たということは観た人の100人に1人以上が注文まで至ったということです。 これはものすごいことだと思います。 O林業の在庫がなくなったためネットでペーパン木炭まで辿り着き注文いただくことも数件ありました。 私もその動画を見ました。 https://youtu.be/hocioQ2NhO8 そうなんです。 木炭は備蓄しておくべきものなんです。 有事の際の備蓄というと食料や水、電池やラジオなどはみなさん思いつくでしょうがエネルギーの備蓄に関しては考えられてない人が多いのです。 そして木炭の素晴らしさはまさにこの点にあるのです。 石油やガスはもちろん備蓄しておくべきですが大量には備蓄できませんし持ち運びも不便で危険です。 薪も優秀ですが保管状況によっては湿気て腐ったりしますし非常に重いので持ち運びも大変です。 そして煙が出ますので薪ストーブがない家では室内で薪を使用するのは難しいでしょう。 木炭は比較的軽く持ち運びに便利です。 腐ることもなく保管に適してます。 多少湿気ても熾す際に爆ぜたりする程度で注意すれば問題なく使えます。 安い外国製の木炭を室内で使うと煙と臭いで大変なことになりますがちゃんとつくられた木炭であれば室内での利用もまったく問題ありません。 ※ただし一酸化炭素は発生しますので定期的な換気が必要です。 つまりエネルギーの備蓄として木炭は大変有効なんです。 冬季は特に室内で暖を取ることに関して考える必要があります。 家に薪ストーブがあれば別ですが賃貸やアパートなどであれば難しいでしょう。しかし、火鉢や七輪であればすぐに始められます。 火のある暮らし。 それは災害に強いということでもあるんです。 ただし、やはり慣れが必要です。 動画にもあるように普段の生活に取り入れていくことで有事の際に役に立つのです。 毎日はさすがに難しくとも月に一度でも炭を使って煮炊きをしてみませんか? 木炭を使うことで身近な森が維持されるってことも頭の片隅に入れてくれたら幸いです。 蛇足かもしれませんがyoutube動画に関して多少補足しますね。 黒炭なので安心。 →黒炭だからいいとは限りません。輸入品のマングローブ炭も黒炭ですね。国産のちゃんとした黒炭を選びましょう。 イタヤ炭は目が詰まってるから火持ちがいい →見た目が詰まってるから火持ちがいいと判断してるような説明でしたがナラは環孔材、イタヤは散孔材といって構造の違いです。どちらも比重は同じなので詰まってるかどうかはナラもイタヤも変わりません。 イタヤ炭は火持ちがよりよい →ここに関しては科学的なデータが出てません。 個人的にはナラもイタヤも目に見えて火持ちが異なるということは無いと考えてます。ただ、燃え方は違いますのでそこを比べてみると面白いかも知れませんね。 その他 →火持ちで考えるとやはり備長炭です。比重はナラなどの倍近くで水に沈むほど重い木を使ってます。火持ちも火力も最高ですがなかなか火が熾きませんので慣れが必要ですし価格も高いです。 →換気について。どんなにちゃんとした木炭を使っても一酸化炭素は発生します。一酸化炭素は無味無臭なので気が付きにくく大変怖いものです。定期的な換気は必須です。心配な方は一酸化炭素検知器の利用をおすすめします。 暖房器具として →調理としては七輪は最高です。保温力もあり上昇気流によって非常に強い火力を発生させることができます。暖房器具としても利用できる優れものです。 ですが暖房器具としては火鉢をオススメします。 灰の上でやさしくじんわりと燃える炭火は最高の暖房器具です。 熾した炭を灰の中に埋めると一晩以上消えずに火が残るので使いたいときに灰から掘り起こして炭を足してあげたらすぐに温まります。 慣れれば極上の火遊び道具となることでしょう。 身近な木炭を →最近の動画で日本の森は豊かだから炭は無くならないといったことが述べられていましたがそこは甚だ疑問です。 まず生産者が激減しています。木炭の値段が安すぎてまったく儲からないうえにこのコロナ禍で木炭生産者は絶滅寸前です。 そして日本には森はたくさんありますが炭つくりに適した山はごく僅かです。その少ない木もバイオマス発電などに持っていかれたりして炭を作りたくても作れないで廃業した人も大勢います。 動画では特定の木炭を取り上げていましたがあなたの周りにいる生産者から買うようにしてください。 それがあなたの周りの森を良くするのです。 ほとんどの炭やき生産者はネットなどできないか、やる時間がないのでネットで買うことは難しいかもしれませんが地域の燃料屋さんや木炭卸問屋などを訪ねてみるといいでしょう。 最後にみんなで国産木炭を使いましょう! 自治体も木炭の備蓄を検討しましょう!(←切実!!)
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